かつての自宅を残す その2 2011.12.22
盛屋水産を熱く応援してくださる 気仙沼の水産物加工会社の斉吉商店さん
斉吉さんとの会話をつうじ
3階まで波をかぶったかつての自宅 「唐桑御殿」 を残すことを決めました。
(詳しくは 「かつての自宅を残す その1」をご覧ください)

心に決めたものの 心に決めたはずが
養殖のこと、今の自宅のこと
それから この残すことにする家を具体的にどうしていく?という
目の前にある膨大な「どうしよう」を前に
「かつての自宅を残す」と 決めたはずの心が 翌朝にはしぼんでいたりすることもありました。

それでも ボランティアさんや親戚の助けにより ゆがんだ天井がはがされ 危ないベランダが取り去られ 掃除と片付けが進み かつての住まいが少しずつキレイになっていくのを目の当たりにしていくうちに
「壊すなんて 本当にもったいない」

そして何より 
全くの他人である我が家のために 何かしてあげたいと遠くからわざわざやって来てくれ
こんなにも一生懸命家をきれいにしてくれる このボランティアさんたち
彼らと会話し 笑い 応援をもらうことで
こちらの元気 やる気 勇気が じわじわと湧いてきました。
「また絶対来たい」
そう言ってくれるボランティアさんたちの言葉が 本当に嬉しく胸に響きます。

手伝ってくれたボランティアさんたちが帰ってこれる場所にしたい
みんなが集まれる場所にしたい

残すことにした家をどう使うか、斉吉さんと話したおぼろげな形ー
盛屋水産の仕事ぶりをみてもらい、唐桑の自然と漁師生活とおいしい食べ物を体感してもらえる場所にするー
ボランティアの方たちを思う時 その形に 命が吹き込まれた気がしました。
理想 として遠くにあったものが
ぐっと自分の気持ちのそばに引き寄せられた気がしました。

そして7月のある日
ここ唐桑町に震災直後からボランティア入りし、今ではこの地での各種ボランティア団体のとりまとめ役となっている青年から 提案が。
「この夏は、学生はじめたくさんのボランティアが来ます。この3階建てで、寝泊まりできるようしませんか」

家は人が出入りしないと痛みます。
かつての自宅を清掃するたびに それをひしひしと感じ 自分たちの生活していた家が荒れている様が悲しくて仕方ありませんでした。
ここにまた人が住んでくれるんだ!
また電気がつくんだ!
まだ家の使い方の具体案がまだ定まらない中、この家を活用してもらえるんだ!

そこから わらわらと本当に応急措置の修理が始まり、Gakuvo (日本財団学生ボランティアセンター)さんと契約し、電気と水道が引かれました。
運営はすべてGauvoさんが行い、我が家はいわば「大家さん」でノータッチ。
泊まっていく学生ボランティアたちは我が家のボランティアとは限らず 広くこの町の復興のため活躍してくれる若者たち。利用開始の8月から現在12月まで延べ400人は超える学生が寝泊まりしていると思います。
海寄りには住む人がいなくなった真っ暗な鮪立(しびたち)の夜にともる かつての自宅の灯りと響く若者たちの笑い声。
挨拶を交わししゃべったり、時には一緒に飲んだりして 若い力に どんなにか 元気をもらったことでしょう。

「また来たい」
「今度は両親を連れて来たい」
「こういう家に泊まれて本当によかった」

そんな言葉を聞くたびに 気持ちの揺らぎが止まって 夢が膨らみます。

「かつての自宅を残す」

もう心は決まりました。
盛屋の牡蠣養殖2代目が頑張って建てた 思い出いっぱいの家。
学生ボランティアたちが住んで再び命をふきこんでくれた家。
斉吉の社長さんがおっしゃった 「形あるものは強いよ」
本当です。
目の前で息を吹き返す かつての自宅に 背中をポンと押されました。

被災地応援ファンドに寄せてくださるみなさんのご厚意は、牡蠣養殖には使用せず、このかつての自宅を 訪ねてきてくださるみなさんのお休み処として活用できるような修繕・準備に 使用致します。
盛屋水産の牡蠣をこうして待っていてくださる皆さんが 牡蠣の成長ぶりを見に来て、気兼ねなしに ゆっくりできるようなお休み処 を目指します。
大掛かりな修繕は致しません。
でも 煮炊きはカセットコンロだけ、
抜けた天井はとりあえずの板を施しただけ、
用を足せるようとりあえず壊れたドアを取り替えただけのトイレ、
という今よりは もう少し修理が必要です。

細かいいろんなことをこれから決めていくことになりますが
決まっていることが一つ。

お休み処の壁は この旗が飾ることになるでしょう。
一代(いちよ)とあや子が持っているのはGakuvoの学生ボランティアの方たちがプレゼントしてくれた寄せ描きアート 大漁旗 です。
gakuvoプレゼント旗

国際色豊かな学生ボランティアたちが贈ってくれた賑やかな大漁旗
gakuvoのプレゼント旗2

へこたれそうな心を励ましてくれた証(あかし)である この大漁旗が お休み処の壁を飾る日が間近でありますように。
そして応援してくださる皆様との新しいご縁が この大漁旗をここで眺めながら 深まりますように。

「盛屋水産 つなぎ牡蠣ファンド」の詳細・お申込はこちら ↓
http://www.musicsecurities.com/communityfund/details.php?st=a&fid=218
牡蠣2illustrated by Masae Hatakeyama






12/22 06:08 | 唐桑御殿修繕報告 | CM:4 | TB:0
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